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2016年6月に読んだ本

2016年6月の読書メーター
読んだ本の数:18冊

リリーのすべて (ハヤカワ文庫NV)リリーのすべて (ハヤカワ文庫NV)感想
映画で、リリーが自分らしく生きる為に命をかける姿に衝撃を受け、原作があると知り読んでみた。妻のグレタが映画では北欧女性のイメージじゃないのが違和感だったが、この原作ではアメリカ人の設定なので納得。後書に「映画ではデンマーク人の設定」とあったが、やはりアメリカ人の方が納得いく性格だった。原作を読んで改めて、彼女がアイナーをどれだけ愛しそれ故にリリーも愛したが、喪失の苦しみもよりわかった。また、リリーが女性になる事を望み命さえかけながら、後悔とは違う逡巡をする姿に、自分らしくとは何か考えさせられた。
読了日:6月29日 著者:デイヴィッド・エバーショフ
竹と樹のマンガ文化論 (小学館新書)竹と樹のマンガ文化論 (小学館新書)感想
気になるお二人の対談たっだので書店で見つけて即買いしたのに積んでいた。この度「少年の名はジルベール」に続けてやっと読めた。デビューからプロの漫画家として覚悟や苦悩の後に、後進に伝える立場になってからのお話を聞く、という流れで結果的に良かった。マンガと文学の違いはあれど、大学で学生に教える側であるお二人が、レポートや論文を教師に採点される為ではなく読者を想定して書く指導をしているのが印象に残った。プロの表現者を目指す人なら必須の事だが、我々も心掛ける必要があるなと思う。
読了日:6月26日 著者:竹宮惠子,内田樹
ポーの一族 復刻版 1 (フラワーコミックス)ポーの一族 復刻版 1 (フラワーコミックス)感想
復刻を機に初読み。発表当時、乙女ちっく「りぼん」を愛好していた私は、萩尾作品だけでなく竹宮さんも山岸さんもリアルタイムでは読んでいなかった。惜しい事をした。今初めて読んでも惹かれる物語だ。曾孫に受け継がれた日記の話、30年前の初恋の少女に再開する話、いつまでも変わらぬ若さで存在し続ける一族の運命の不思議を、苦楽を生きて老い命を終える人々に重ねて人生を語っている様だ。一族の名前「ポー」って何だろうと思っていたが、エドガー・ア ラン・ポーだったのね。主人公の名前を知るまで気が付かなかった。
読了日:6月25日 著者:萩尾望都
阿・吽 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)阿・吽 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)感想
相変わらず鬼気迫る画に圧倒される。権力への執着と罪の意識が生み出恐怖、女性陣の貪欲さ、空海や最澄の求道という欲求、その凄まじさを物語る迫力ある表現がすごい。善も悪も、聖も汚も、同じ地平にある人間の欲望から生まれているんだと、何か怖ろしくなる。薬子が宮中を追放された事が最澄に入唐の機会を与えたけれど、空海はどうやって最澄らと遣唐船に乗ることが出来るのか。和気清麻呂ジュニアSとこれからも関わりがあるのか。薬子の変ってどうなるの~とかも含め、これからがいよいよ楽しみ。
読了日:6月25日 著者:おかざき真里
山岸凉子『日出処の天子』と古代飛鳥の旅山岸凉子『日出処の天子』と古代飛鳥の旅感想
美しく懐かしい表紙の王子の絵に惹かれて購入。懐かしいと言っても「日出処の天子」を読んだのは数年前、文庫版で。なので、巻頭ギャラリーで初めて見るカラー原画の素晴らしさに圧倒された。これだけでも買って良かった。複雑な人間関係など細かい所をすっかり忘れていたので、復習にもなって、更にお得感が。もちろん現在の飛鳥の写真や地図も参考になった。積んでいる「隠された十字架」も読まなければ!
読了日:6月25日 著者:
いとしの猫っ毛5 初回限定版 (シトロンコミックス)いとしの猫っ毛5 初回限定版 (シトロンコミックス)感想
初っぱなほのぼのラブラブバカップル気味の2人でしたが、みいくんの子どもの頃のアルバムや恵ちゃんの祖父の葬儀のエピソードで、家族のとの関係を思う場面にホロリ。そして突然の結婚決意! 家族とのお話もそこへの前段だったのね。終盤のカラー頁が嬉しかった。完結かと思ったら、まだ続く様なので良かった。
読了日:6月24日 著者:雲田はるこ
少年の名はジルベール少年の名はジルベール感想
「大泉サロン」は聞いた事があったが、竹宮さんと萩尾さんが同居されていた事も、増山さんがここまでプロデューサー的役割をされていた事も知らなかった。「風と木」を世に出す大変さは想像がついたが、竹宮さんがあんなに漫画家として葛藤し苦しんでおられた事も初めて知った。その当時、竹宮さんや萩尾さんの作品名を知っていても全く読んでいなかった私が、すっかりオバさんになった今読んで、自分を振り返る機会にもなった。
読了日:6月20日 著者:竹宮惠子
思い出のとき修理します 3 空からの時報 (集英社文庫)思い出のとき修理します 3 空からの時報 (集英社文庫)感想
シリーズ3作目。秀司との関係が深まって行くと同時に、明里が商店街の人達とも親しくなって、津雲神社通り商店街ワールドを一層魅力的にしている。今作は父子関係を中心に、家族の歴史にまつわる物語で、涙を誘われた。最新4巻で完結だそうで続きが気になるが、電子化を待とう。
読了日:6月19日 著者:谷瑞恵
思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車 (集英社文庫)思い出のとき修理します 2 明日を動かす歯車 (集英社文庫)感想
息子が小学生の頃、ある子育て講演会で「他人と過去は変えられないが、自分と未来は変えられる」と言う言葉を聞きとても納得した。この物語は更にその先を行き、「自分と未来を変える」気づきと勇気によって「過去の記憶と他人の思い」も変えてしまう。もちろん、より良い未来のために。
読了日:6月18日 著者:谷瑞恵
思い出のとき修理します (集英社文庫)思い出のとき修理します (集英社文庫)感想
書店で見かけて気になっていた作品。最新4巻が出たのを機会に電子版で読んでみた。タイトル通り、後悔や忘れたい様な思い出を再認識し、過去を乗り越えて今からを生きようとする物語。舞台は、地元神社の名を冠するだけにどこか不思議な異界めいた感じもする寂れた商店街。時計屋さんと明里の思い出は修理された様だけど、太一くんが未だ謎の存在。
読了日:6月14日 著者:谷瑞恵
風と木の詩をうたったとき 漫画家・教育者、竹宮恵子さんの語る「創作と教育」 (朝日新聞デジタルSELECT)風と木の詩をうたったとき 漫画家・教育者、竹宮恵子さんの語る「創作と教育」 (朝日新聞デジタルSELECT)感想
短期新聞連載のインタビュー記事を電子書籍化したものなので、ちょっと物足りない。竹宮さんのデビュー秘話や、「風と木」のジルベールが少年である理由などもう少し詳しくお聞きしたいと思った。大学教授になられたのも大変と思っていたが、今では学長をされているというから更に大変そうだ。
読了日:6月12日 著者:朝日新聞
BL進化論 ボーイズラブが社会を動かすBL進化論 ボーイズラブが社会を動かす感想
パソ通仲間からJUNEな作品を紹介され、好奇心から読んでみたらすっかりハマって早20年。丁度このジャンルがBLという呼称で定着する過程だった様な。愛を求め共依存から破滅へ向かうようなJUNE作品から、親子の様な愛を得て互いに社会的自立へ向かう様な対幻想&自己実現BLへの変遷と感じていたが、そこにセクシャリティへの理解という進化もあったのか!著者溝口先生、12日0:50(11日深夜)NHK総合放送「指原(さし)ペディア」にご出演の様です。
読了日:6月9日 著者:溝口彰子
何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術何を書けばいいかわからない人のための「うまく」「はやく」書ける文章術感想
「なるほど」と参考になること、「そうそう」と共感すること、双方わかりやすく納得の指南書。貢献、目的、反応、常に読者を意識して書く、それが重要なポイント。読メは自分のための備忘録だが、実践してみようと思ったら、ちょっと緊張する。
読了日:6月8日 著者:山口拓朗
書店ガール 5 (PHP文芸文庫)書店ガール 5 (PHP文芸文庫)感想
前作では主人公交代でちょっと寂しく思ったが、今作では取手駅中の小さな書店で奮闘する彩加の姿にググッと引き込まれた。個人的に近頃気になるライトノベルに関する事で、ラノベ文庫編集長になった小幡夫とも接点があったり、理子&亜紀シリーズ同様に楽しめた。私も大好きなBL作品も話題に上って何だか嬉しくなった。教養として読む本だけじゃなく、娯楽や嗜好として読む本が人生の転機になる事もある。本とリアル書店が一層愛しくなる作品だった。
読了日:6月5日 著者:碧野圭
つくものはなし  (1) (バーズコミックス ルチルコレクション)つくものはなし (1) (バーズコミックス ルチルコレクション)感想
付喪神は神様というより妖(あやかし)っぽい。ここに登場の皆さんは、本体の個性や来歴を反映しつつ、人間味があって可愛らしい(子どもっぽいともいう)性格らしい。携帯電話さえ使うアメの本体が非常に気になる。今回はアンティークドールのココの思い出にホロリとさせられたけど、他の皆さんの過去も語られるのかな。彼らと付き合いながら、桂太がどう成長するのか楽しみ。
読了日:6月5日 著者:山本小鉄子神奈木智(原著)
僕だけがいない街 (8) (カドカワコミックス・エース)僕だけがいない街 (8) (カドカワコミックス・エース)感想
アニメと実写映画は観たが、映画のラストの報われなさがちょっと悲しかったので、原作を最終巻だけ読んでみた。やっぱりこの原作のラストが一番良かったかな。悟と八代、探り合い対立しながら互いを知りそれぞれの目的に向う緊張感。相反するのに表裏一体の様な不思議な感情を抱かされた。
読了日:6月4日 著者:三部けい
リベラルですが、何か? (イースト新書)リベラルですが、何か? (イースト新書)感想
香山さんとほぼ同世代なので、学生時代から自分は基本リベラルと思っていたし、世の中も戦後民主主義の流れでリベラルな考え方が正しいものとされていた様な気がする。バブル崩壊、1995年、失われた10年、震災、第二次安倍政権、ネトウヨ、気が付けばやけに右寄りの世の中に。そんな中、今では数少ないリベラルな著作を発表し続けている香山さんは貴重な存在であり、自分を省みる指針にもなる。後半の対談も厳しい現状を知るものだった。
読了日:6月2日 著者:香山リカ
ひそひそ-silent voice- (6) (シルフコミックス)ひそひそ-silent voice- (6) (シルフコミックス)感想
光路は能力が再び無くなって、大地にそれを告げるタイミングに悩み、大地はいきなり知って混乱する。でも、年の離れた二人が同じ能力がある事で親しくなり、能力を失っても交流を持てる様になる意味は大きい。能力が無くても、触れ合った人や生き物や道具達の思いは、察する事が出来る。能力が無いからこそ、心を開いて大切な人達と接する。光路と大地、年の離れた二人の出会いは、それぞれが成長するために必要な事だったのね。
読了日:6月2日 著者:藤谷陽子

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by hitokohon | 2016-07-01 23:51 | 読書メーター