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2015年10月に読んだ本

2015年10月の読書メーター
読んだ本の数:16冊

V.T.R. (講談社文庫)V.T.R. (講談社文庫)感想
「ハケンアニメ」からの辻村さんリンク作品巡りのとりあえずの終着。「スロウハイツ」のチヨダ・コーキ17才のデビュー作の文庫化という設定で書かれた本作、解説が赤羽環というのがまた読む楽しみとなっている。17才でこれを書いたチヨダ・コーキはやはり只者ではないな。でも読み進める内に、この人物の正体は?、どれが伏線?、と辻村作品を読む楽しみになっていた。そしてまたしてもやられた。辻村さんあと2冊積んでるんだけど、続けて読みたくなってしまう。
読了日:10月31日 著者:辻村深月
ツナグ (新潮文庫)ツナグ (新潮文庫)感想
3年前に映画を観て知った作品。その時は原作より映画の中で語られた「人生の秋に」が気になったが、先日読んだ「凍りのくじら」の生死不明の父娘の関係から、この作品に通じるものを感じ読んでみたくなった。依頼者たちの物語から、使者(ツナグ)見習いの歩美がその役目を受け継ぐための覚悟へと主題が移っていく。その流れが良いなと思った。映画を観てストーリーわかったからいいや、と思ってたけど読んで良かった。この作品に「人生の秋に」は引用されてなかった。映画で樹木希林さんが演じた祖母は後進に継なぐ思いを強調していたのだろう。
読了日:10月29日 著者:辻村深月
これ、誰がデザインしたの?これ、誰がデザインしたの?感想
読メで知った本。皆さんの感想で読んでみたくなり図書館で借りました。デザインというと、衣服やバック装身具などのファッション系、車や家電など大きめのモノを考えてしまうけれど、もっと身近な日常的に使っている消耗品やパッケージ、街で目にする表示物など、様々なモノがデザインされた作品だったのですね。見て読んで楽しい本でした。
読了日:10月25日 著者:渡部千春
凍りのくじら (講談社文庫)凍りのくじら (講談社文庫)感想
「ハケンアニメ!」チヨダ・コーキ→「スロウハイツ」芦沢光という流れで、この作品を読んだ。「ドラえもん」は読んだ事ないが、理帆子の失踪した父が、この漫画に託して娘に伝えたかった様々な事柄から、藤子先生の凄さを知り、父の愛情も胸に響いた。そして高校生の娘を残して先立つ母の想いの細やかさ。理帆子が父の名を継いだ気持ちが嬉しい。原作読んでないが映画「ツナグ」で見た想いを思った。
読了日:10月25日 著者:辻村深月
ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンスジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス感想
文藝春秋の芥川賞講評を読んで、受賞2作品に次いで高評価を得ていたので興味を持ち読んでみた。15年前の高校時代の美術準備室、大学時代の東北バイク旅行、10年前の思い出。あの時確かに有ったはずなのに、今は失われあるいは疎遠になった人間関係や風景。そんな回想の中で思う、明日への不確かさ。今を生きる事への堅実さと一抹の不安、共感できる作品だった。
読了日:10月24日 著者:滝口悠生
スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)スロウハイツの神様(下) (講談社文庫)感想
コーキを含めたスロウハイツ住人たちと環は、いったいどういう関係で、どういう人たちなのか。そもそも冒頭のコーキの作品が関わる事件で、住人たちはどんな影響をうけたのか? 上巻からの謎が気になってイッキ読み。段々と「もしや?」と思った事の謎が解けていくのが面白かった。自他ともに厳しく、気性も激しい環だが、案外乙女だったのね。ちょっと御都合主義かもしれないが、ハッピーエンドでよかった。
読了日:10月22日 著者:辻村深月
スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)スロウハイツの神様(上) (講談社文庫)感想
春先「ハケンアニメ!」を図書館で借りて読んでから、ずっと気になってたチヨダ・コーキという小説家が登場する物語。コーキのファンでもあり友人でもある脚本家の赤羽環が、知合いの老人から譲られたという元旅館であった古い建物。環は、それぞれプロアマ男女の違いはあるがクリエータである友人たちに、自分の居住スペース以外の6部屋を貸して同居する事にした。名付けてスロウハイツ。何やら若者たちの成長物語なのかと思っていると、視点の違いや時系列の変化に、謎めいたものを感じるようになる。神様ってなに? そして天使ちゃん・・・。
読了日:10月19日 著者:辻村深月
応天の門 4 (BUNCH COMICS)応天の門 4 (BUNCH COMICS)感想
突然災難に見舞われだした業平さん。この物語では以外と硬派な感じのビジュアルなんだけど、やっぱり色々と女性遍歴があるのね。誤解からの受難とは言え身から出た錆(笑) そして都に出現の百鬼夜行にも黒幕が。それを確認しようと屋根の上にいた道真が、夜道に怯える少年には何に見えたのか。正体見たり、な感じですね。本当に怖いのは人間。結果がわかってるだけに辛いけど、藤原親子の企みにどう対抗していくのか、菅・紀・伴ほかの皆さま。そのクールさで頑張れ道真。
読了日:10月15日 著者:灰原薬
「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)「事務ミス」をナメるな! (光文社新書)感想
職場でのコンプライアンス遵守やミスゼロ活動が日々厳しくなっている今日この頃、何かヒントになればと読んでみた。ミス撲滅のための新規な提案はそんなになかったが、事故報告やヒヤリハットが案外役立たない理由はなるほどと思った。見やすい書類や手順書というのも含め、自分の仕事に役立たつよう心掛けたいと思う。
読了日:10月13日 著者:中田亨
鏡花あやかし秘帖 華 (ノーラコミックス)鏡花あやかし秘帖 華 (ノーラコミックス)感想
泉鏡花と駆け出し編集者香月くんのシリーズ、コミック版2冊目。鏡花さんは何やら某作品のあのお方の様ですが、お宅には色々なモノが訪ねて来るんですね。香月くんも連れて来ちゃうみたいですし。不可思議な出来事を取材して回る香月くんだけど、本当に怖いのは人間でした。
読了日:10月12日 著者:今市子
重版出来! 6 (ビッグコミックス)重版出来! 6 (ビッグコミックス)感想
「きみを見守りたい」「きみを守りたい」で、よく知らなかった校閲という仕事の奥深さを知った。その他の話も含め、仕事にプライドを持ち、それを継承するため人を育てる人々の心意気が伝わった。webへの作品発表の話では編集者の役割りの重要性も語られていて、改めて出版文化を考えさせられる巻だった。
読了日:10月12日 著者:松田奈緒子
雪花の虎 1 (ビッグコミックス)雪花の虎 1 (ビッグコミックス)感想
東村さん初読み。「海月姫」でお名前を知って、書店でその他の作品を見かける度に気にはなっていたのですが、時代物を描かれたというので、是非読んでみたくなった。謙信女性説は聞いた事があったが、その根拠を初めて知った。その誕生前からの毘沙門天の生まれ変わりと言う両親の期待や、男児として育てられた以上に持って生まれた男勝りの性格、どんな姫武将に育つのか楽しみ。ライバル信玄もこれまでに無いキャラみたいで、「人は石垣人は城」と言った人とは思えない周りの人々の見下し様で、こちらとの対決も楽しみ。
読了日:10月10日 著者:東村アキコ
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年感想
雑誌掲載の「風の歌を聴け」以来35年ぶりにして本では初読みの村上春樹さん。鍋田恭孝著「子どものまま中年化する若者たち」で紹介されていて読んでみたくなった。色彩が象徴する個性と「つくる」という行為。仲間との安定した関係から排斥される不安と、その束縛から飛び出す勇気。16年もの間真実を確認する事に逡巡しながら引きずり続けた主人公に苛立ちを覚えたが、何故?を訊ねる行動は謎解きめいて面白かった。痛みを伴う究極の取捨選択をする事が「本物の人生」への入り口だというアカの話が印象的だった。
読了日:10月7日 著者:村上春樹
カブキブ! (4) (角川文庫)カブキブ! (4) (角川文庫)感想
部活紹介の舞台も体操部とのコラボで成功し、どんな新1年生キャラが参入するのかと楽しみにしていたが、そう簡単には部に昇格させてもらえなかった。白銀屋さんの紹介というから割と安心してたら中々クセのある指導者さんで、新1年生入部のハードルがググッと高まった。そして彼の前向きで一所懸命な性格が禍したとも言えるトラブル発生で、部長のクロくんには試練だった。とんぼくんのナイスフォローもあったけど、彼がそういう性格だったからこそ乗越えられた事でもあったのね。偶々「多崎つくる」と並行して読んでたのでちょっと複雑な思い。
読了日:10月7日 著者:榎田ユウリ
三匹の守役 (招き猫文庫)三匹の守役 (招き猫文庫)感想
作家買いで、招き猫文庫って初読み。書き下ろしのエンタメ時代小説文庫なんですね、知らなかった。何やら命を狙われているらしい藩主の次男と、その守役となった下級藩士3人のお話。正体不明の暗殺者から2才の若君を守る、と言うバイオレンス系の設定なのに、ほのぼのして心あたたまる展開でした。おお舞谷藩と言えば「恋襲ね」と同じ。歴代色んな若君がいらっしゃるのですね。時代小説的に面白かったのは、江戸藩邸での下級藩士達の暮らしぶり。安月給で社員寮暮らしでもカツカツな現代人みたいです。
読了日:10月4日 著者:小林典雅
デートしようよ (ディアプラス文庫)デートしようよ (ディアプラス文庫)感想
久しぶりの典雅さん、やっぱり独特の例えや表現の面白さ、典雅節健在で楽しかった。紘兄が詠介に授けるデート攻略法は、典雅さん初読みでハマった「美男の達人」を彷彿とさせるものがあったし。実らぬ片思いと思い込み、嘘でもいいから二人の時間を作りたくてデート指南を頼む詠介も、二人の将来への不安からおかしな妄想に走る紘兄も、一所懸命な中に可笑しみと愛しさかあっていい。
読了日:10月3日 著者:小林典雅

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by hitokohon | 2015-11-01 11:00 | 読書メーター