2015年2月の読書メーター
読んだ本の数:14冊 読んだページ数:3327ページ ナイス数:115ナイス 池上彰の憲法入門 (ちくまプリマ―新書)の感想 条文ごとに解りやすく解説し、護憲と改憲、双方の意見を紹介しながら、読者自身がどう考えるのかを問いかける。憲法理解を自分自身の問題として考える大切さとヒントを、偏りのないバランス感覚で伝えている。日本国憲法入門書として、大変優れた著作だと思う。とても読みやすいので、10代の皆さんにもお勧めです。 読了日:2月24日 著者:池上彰 ハケンアニメ!の感想 辻村さん初読み。「覇権アニメ」という言葉をこの作品で知った。プロデューサー、監督、原画担当、表紙の3人は、仕事で関わりながらバトンタッチしていくヒロイン。そして彼女達が世に出すアニメは覇権を手にする事が出来るのか。数字で決着が付く商業的成功の覇権とは別に、彼女達が感じた勝ち負け。複数の視点から描かれる事で、受け手も含めて1作のアニメに対する様々な人の思いが伝わる。アニメがもっと好きになりそう。昨年10月図書館予約やっと読めた。 読了日:2月23日 著者:辻村深月 真夜中クロニクル (リリ文庫)の感想 18歳と11歳、それぞれに周囲とは異質な部分がある為イジメられていたニーナと陽光。自分の殻に閉じ籠る安全策と、思うようにならない不安と不満を強がりの仮面に隠す防御策。お互いや世の中との隔たりを埋められなかったふたりが、5年の歳月を経て成長していく。社会的成功はBL的ファンタジーかもしれないが、そこに向かう内面の苦悩と変化、互いの想いによって成長していく姿にはとても励まされる。あとがきに書かれていたこの作品への著者の思いにもジーンときてしまった。うっかり読みそびれていたので、今頃ネット古書店で購入。 読了日:2月19日 著者:凪良ゆう 乙嫁語り 7巻 (ビームコミックス)の感想 姉妹妻、イスラム圏にそんな風習があったとは知らなかった。東洋にはあまり馴染みがないので、ちょっと理解しにくい心情だ。トントン拍子の展開にも、何か裏があってアニスが辛い思い思いをするんじゃ、と心配になったのは、自分が不純かつ利己的だから、というのもあったかも。この物語の主人公って、読み始めはアミルさんかと思ったけど、スミスさんの旅と共にバトンタッチしていくんですね。でも、アミル夫妻がその後どうしてるのかとってもきになる。 読了日:2月17日 著者:森薫 貴族デザイナーの華麗な事件簿 (2) ロンドンの嵐 (富士見L文庫)の感想 事件の真相もさることながら、今回もヒントとなる事象の薀蓄話が面白かった。貴族と庶民の生活や服飾の違い、執事やメイドの能力の話も。常連キャラの皆さんも自分の得意分野で頑張っていて、読んでいて楽しい。次はテイラーに新しく有能なメイドさんが加わる様で、それも楽しみ。 読了日:2月15日 著者:柏枝真郷 新装版 マエストロ(3) (アクションコミックス)の感想 演奏家の皆さんにも家族があり生活がある。音楽家としての理想と矜恃、加齢と共に募る演奏技術への不安。そういうエピソードの積み重ねで、天道がオーケストラの力を引出すように、物語がオーケストラを描き出していく。天道がコンサートを成功させたかった真意、それを受けて最高の演奏をする団員たち。この世で一番美しいものを受け取ったハルさん、悲しいけど、幸せだったのだろう。ナゾのジジイは色々な意味で愛あふれる人だった。 読了日:2月13日 著者:さそうあきら 最後の晩ごはん 小説家と冷やし中華 (角川文庫)の感想 2巻目を読んで初めて、「最後の晩ごはん」というタイトルの意味をしみじみ考えた。前巻は「だし巻き卵」に意識が行ってしまったんだな。この巻では、サブタイトルにもある常連客の小説家淡海先生と冷やし中華のお話と、イガ君の受難と前進のお話です。ロイドも大活躍の上に何やらバージョンアップ! 夏神の過去も気になる。 読了日:2月12日 著者:椹野道流 最後の晩ごはん ふるさととだし巻き卵 (角川文庫)の感想 深夜営業の飲食店主人に拾われる行場を無くした若者のお話。「純喫茶あくま」と似た設定ですが、こちらの店主夏神はちゃんと人間の様です。でも、拾われた元イケメン俳優のイガとともに何やら見える系の方。美味しくて心の籠った料理は、食べる人も作る人も温かい気持ちにする力があるんですね。眼鏡付喪神のロイドとこちらの拾い主イガのコンビが面白い。続編は電子本購入したので、早速読みます。 読了日:2月11日 著者:椹野道流 新装版 マエストロ(2) (アクションコミックス)の感想 映画を観て本書を知ったのだけれど、映画に収まり切らなかエピソードの数々を読めてよかった。ジジイ天道のパワーはすごい! 読了日:2月9日 著者:さそうあきら ショートケーキの苺にはさわらないで (ショコラ文庫)の感想 何やら可愛らしいタイトルと表紙で、どんなお話だろうと思いながら読み始めた。近未来が舞台でドールと呼ばれる人型アンドロイドが登場する、まさかのSFでちょっとビックリ。更に、人間の存在とは何か、人は人の何を愛するのか、幸せとはどういうことなのか、そしてその幸せは人が作るルールといかに関わっているのか、など思いのほか普遍的で深いテーマが描かれている。何しろ憲法9条改正が主人公たちの運命を左右する事になってる。このタイトルも涙なくしては語れないセリフになっていて、切なくも愛おしい。 読了日:2月8日 著者:凪良ゆう 貴族デザイナーの華麗な事件簿 ロンドンの魔女 (富士見L文庫)の感想 柏枝さん新シリーズ。新創刊レーベルでもあったんですね。間もなく続編発売という事で積本だったのを慌てて読む。日本が文明開化の明治時代だった19世紀末の英国ロンドンが舞台。デザイナーと仕立屋のコンビが謎解きをするので、当時の服飾関係や縫製の話しに興味を惹かれた。登場人物も魅力的。 読了日:2月7日 著者:柏枝真郷 日本人のためのピケティ入門: 60分でわかる『21世紀の資本』のポイントの感想 読んでみたいと思いつつ、書店に並ぶ「21世紀の資本」の分厚さにビビっていたところ本書を発見。r>gの意味や資本主義発展による富の再配分の矛盾、という本の趣旨はおぼろげながらわかった。でも、比率などをあげた説明は経済に疎過ぎてイマイチ理解出来ず。「21世紀の資本」は図書館予約中だが希望者多数で読めるのは随分と先の事になりそう。しかも読める自信は更に喪失気味(笑) 読了日:2月6日 著者:池田信夫 新装版 マエストロ(1) (アクションコミックス)の感想 映画を観に行ってエンドロールで原作コミックがあると知って読んでみた。映画では、コンマス歴10年の主人公がもっと若い設定になってるなど違いはあるが、思ったより原作に忠実なのに驚いた。登場人物それぞれがツボを押さえた行動をし台詞を言ってるからなのだと、原作の魅力を感じた。ラストはどうなんだろう、続きも気になる。 読了日:2月4日 著者:さそうあきら 吸血鬼(仮)と、現実主義の旦那様 (二見書房 シャレード文庫)の感想 ハルが相変わらず元気に健気。検屍官の旦那様の頼れる助手になって、屋敷の皆さんとも信頼関係ができ、可愛い新入りさんの指導も微笑ましい奥方様ぶり、色々安心して見ていられる様になった。タイムスリップもの新シリーズを読んだばかりなので、こちらのシリーズが懐かしく感じた。こちらの時代でも人々の尊敬を得ている旧王族の方って、あちらの時代の王族の末裔なんだよね、と妙に感慨深かった。 読了日:2月1日 著者:椹野道流 読書メーター
by hitokohon
| 2015-03-01 09:47
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